AMF (フランス金融市場庁)は8,000を越えるファンドに対して重要情報の審査として、フランスで配分された資金の概要や手数料の動向、最高料金の査定、パフォーマンスの評価などを行った。それにより148の投資ファンドが大幅に高い手数料を請求していたことが判明した。
そして、AMFは投資家たちが投資ファンドから請求された手数料の水準に着目し、2015年度の主要投資家情報文書(KIID)に掲載された情報の一部を分析した。規制機関は、提供されたサービスを正確に評価できるとともに、その費用が規則に従って分配されたものであることを保証しなければならない。
一定の料金の背後にある説明要因
現行の料金形態のばらつきは依然として大きいが、金融市場の資産を除いては各資産の平均値を示している。主に株式投資された資金は、比較的高額な料金を請求されている。また、料金形態の違いは、流通サービス、ファンドの規模、ファンドの住所、最低限の寄付金なども関係していることもわかる。また一般的には外資系ファンドに対してフランスのファンドよりも若干金額が上乗せされているということも指摘されている。
148のファンドは高額な手数料を請求した
一般大衆に配布された8,038件の資金のうち、148 件(管理下にある資産33%)のUCITSは競合他社よりも実質的に高い金額を明らかにした。 これらのUCITSのうち70%は2000万ユーロ未満の資産を保有していたので、利益を得ることができない可能性が高い。また、ファンドの大半は、ファンドマネージャーが保有している有価証券(売上金)を売買する際に追加手数料を徴収している。AMFはこれらのUCITSのいくつかが合併や清算をし、他のUCITSとの競争することで、手数料が下がることもあると推測している。
パフォーマンス報酬に重点を置く
経営者は、ファンドマネージャーが設定した目標額を超えた場合には追加費用を請求できる。国際証券取引委員会(IOSCO)はファンドマネージャーの利益と投資家の利益を見て、バランスをとるためにKIIDに対し手数料の請求を認めないと勧告した。AMFは、これを既に規制、総合規制とその政策に組み込んでいる。しかし、13ヶ国の他国UCITSの中でこの勧告を適用したところはない様だ。AMFはこの分野におけるヨーロッパの収束を促進したいと考えている。